|地域の心に寄り添う福祉施設
美原の里は、三原福祉会が運営する障がい者支援施設です。入居者が充実した生活を送ることができるよう、個別ケアプラン、日常生活支援、地域連携活動などを提供しています。入居者の自立と幸福を重視し、短期入所やリハビリテーションなどのさまざまな支援サービスで環境を整え、入居者の快適な暮らしと地域社会とのつながりの促進を目指しています。
|ビジネス統括センター長:徳田 柳一さんにお話しを伺いました。
ー美原福祉会の設立の経緯や歩みについて教えてください。
徳田さんー 美原福祉会設立は、1878年2月に理事長の母である前理事長が、美原福祉会を申請し、その後、同年4月に美原保育園の開設がスタートしました。
ー地域との関わりや交流はありますか?
徳田さんー 例年は保育園を中心として施設の駐車場で参加型の夕涼み会が毎年大々的にイベントが行われていて、そこで地域から参加してもらって行っていました。ただ、ここ数年は、コロナの影響もあり、大きなイベントは自粛しています。しかし、観月会は各事業所や自治体で行っていて、地域のうすでーく保存会(女性のみによる祭祀舞踊の一つ)に地域の子供会と一緒にイベントに参加してもらっています。また、美原地区は土砂災害避難地域にもなっていて美原自治会を含め、うるま市災害対策科・消防・警察を含め避難訓練なども実地しています。
ー利用者やそのご家族から寄せられた喜びの声があれば教えてください。
徳田さんー遠くから来る利用者様がいるんですが、離島だったり僻地だったりっていうのも含めて、施設のイベントで「ふるさと巡りツアー」っていう形で、普段お会いできないご家族のもとにドライブツアーを行っています。その時ご家族は喜んでくれますね。
また、美原の里が29年目の福祉会になるんですが、長く利用された方が入院された時に、家族の方から長い間見守ってくださりありがとうございます。という言葉をいただいた時に使命感というか、役割を果たせたという喜びを感じました。
ー介護業界未経験の方が働ける環境や、現在働いている職員の研修制度やキャリアアップなどのサポート体制について教えてください。
徳田さんー 募集の際にも常に未経験者でも大丈夫ですよと声をかけています。未経験者でも働けるようなカリキュラムがしっかりあって、3ヶ月を通して先輩の指導の元で一緒にゆっくり学んでいくシステムがありますので安心して働けると思います。私自身、福祉で働くのは40歳からスタートでしたが、安心して働ける環境が整っているのでどなたでも安心して働くことができます。
キャリアアップに関しても年間計画でちゃんと研修が立てられて資格取得に関しても法人が費用もサポートしています。福祉に対してなんでもできる、数年でそういう環境が作れるような体制をとっています。
ー今後の目標や計画について教えてください。
徳田さんー 美原福祉会は元々保育園をスタートして、現在沖縄県中部を中心に13の事業所があります。元々福祉は今後地域密着ということで国の方針もあって、沖縄でいえば地域に密着していくために事業所展開をさらに2027年度以降 新規開拓、地域に密着した工事を目指すということで動いています。
ー美原福祉会の魅力について。
徳田さんー 法人の理念で「人々を幸せにする」ということを掲げていて、言葉だけで言うと簡単なんですが、人を幸せにする人が幸せじゃなかったらできないですよね。だからやっぱり、うちの働いている職員、一人一人が幸せになるためにどう言う環境を私たちが与えられるかってことで、そこを大事にして働きやすい環境をまず作っています。勤務表の調整も職員同士が互いに意見を言いやすい環境を整え、同僚同士で気軽に希望を伝えられるようにしています。ただし、自由だけでなく責任感も育むよう配慮していて、誰かの支えにもなれる人であれば甘えていいよっていう環境、支え合いながら成長できる環境を目指しています。こうして自主的に行動し、誰かのことを考えて行動できる職場づくりを心がけています。幸せな人には人柄が重要だと考えています。人柄は生まれつきの性格だけでなく、職場での経験を通じてつくられ、変わっていくものです。この職場では、生活のための収入を得ながら成長し、魅力ある人柄を磨ける環境が整っています。その結果、職員は自分の人生においても幸せを実感できるようになり、それが美原福祉会の大きな魅力だと考えています。
ー求人について。
現在、まだ求人は出していますが、女性の方の雇用がどこの事業所でも難しい中で、働きやすさを美原福祉会は追求しています。特に働く現場スタッフに対しては、1番挑戦していることですが、休みも年間120日ですが、実際今年度から130日を取る予定をしています。大体週休3日近くなるんです。そう言う休みを作って働きやすい環境を作る職場なので、例えば、結婚・出産・出産などがあっても女性にも働きやすい環境を目指しています。
ースタッフインタビュー
ーこの仕事についたきっかけは?
新城さんー 学生時代ずっとマネージャー(部活動)をやっていた経験があり、マネージャーをしていて人のサポートや手助けするのが好きだなって感じたので福祉の仕事が向いているかなと思って始めました。
ー働く上でのやりがいや感動したエピソードを教えてください。
新城さんー やりがいはやっぱり「ありがとう」と言われるとやっててよかったなと思います。また、最近はご利用者様から名前を覚えてもらうことが多いので嬉しく感じます。
ー職員同士のコミュニケーションやチームワークについて教えてください。
新城さんー どの年齢の職員でも話し合いとか相談がしっかりできるような環境かなと感じます。とにかく明るく元気で、笑顔で接することを心がけていて、笑顔で接していたら相手も笑ってくれることが多いので、どんな時も笑顔でいることを意識しています。
ー施設の魅力について教えてください。
新城さんー ご利用者様にとってご飯が美味しいようで、ご利用者様にとってご飯ってすごく楽しい時間の一つなので、「あれが食べたい」「これが食べたい」「今日これが美味しかった」などよく話されているので、そこがすごい魅力かなと思います。
ースタッフインタビュー
ーこの仕事についたきっかけは?
新垣さんー 高校卒業して、仕事に就きたいではあるけど、何をしたらいいかあまり希望がなかったんですけど、自分のおじさんの紹介で介護施設紹介してもらって、介護の仕事に就くようになって、こちらに3年前に就職しました。
ー働く上でのやりがいや感動したエピソードを教えてください。
新垣さんー 普段からご利用者様の身の回りのお世話をしてる時に、ありがとうって言ってもらえたりだとか、何か自分がこういうことしてほしいのかなとか、 こういうことやってあげたら喜ぶかなって思ったことを行動に移した時に、 そこでご利用者様に喜んでもらえることが何度かあったので、やっぱりそういうところにやりがいを感じるなって思っています。
ー職員同士のコミュニケーションやチームワークについて教えてください。
新垣さんー 職場の雰囲気はもうこう、職員同士はみんな仲が良くて、やっぱり 若い方も多いので、いろんな会話が生まれたり、 普段仕事の連絡を取り合ったりだとか、何かわからないことがあればすぐなんでも聞けるような関係性は築けていると思います。
ー入居者さんと接する上で大切にしていることがあれば教えてください。
新垣さんー 他の特養とか 認知症が多いところの施設とかと違って、やっぱり身体障害っていうところで、 体は動かないけどやっぱり思考がクリアであったり、ちゃんと自分の考えを持ってる方がいらっしゃるので、そこを本人の気分を害さないようにしたりだとか、この人が何を求めてるかを先に読み取れるように考えながら働いています。
ー施設・介護の魅力について教えてください。
新垣さんー ご両師様が結構健常者の方と変わらないような 方もいっぱいいらっしゃるので、その方たちと一緒に楽しみながら、例えばイベントであったりだとか、普段のお仕事からもですけど、 会話をしっかりとって、自分たちも楽しく仕事ができるような環境を作って、ご利用者様にも色々楽しんでもらえるように考えながらやっていくのがやっぱ楽しいですね。
介護って結構誰でもできる仕事ではあると思うんですけど、そこから続くかどうかっていうのがやっぱり 人によって違うんですけど、そこもやっぱり仕事。人と接することがメインの仕事なので、そのへんにやりがいを見つけてもらえれば、とても楽しくやれる仕事だなと思っています。
ー 幸せの連鎖を広げる美原福祉会
今回のインタビューを通して、施設内の職員が皆んな笑顔で仕事に取り組んでいることが印象的でした。職員一人ひとりが「人々を幸せにする」という理念を体現していることが強く伝わってきました。この施設では、職員同士が支え合い、気軽に意見を交わし合える温かい環境が整っており、職場の雰囲気は家族のように感じました。その中で、互いの成長や責任感を大切にしながら、日々の業務に取り組んでいる姿がとても印象的でした。
特に、「幸せになるためにはまず職員自身が幸せであることが大切」という考え方が心に残りました。この理念があるからこそ、ここで働く職員が自分の成長を実感し、自然と利用者の方々に優しさと温かさを届けることができているのだなと感じました。
福祉施設というと、つい利用者のケアに目が向きがちですが、ここでは働く人の幸せが最優先されていることが大きな魅力だと感じました。職員一人ひとりが心から充実した日々を送ることで、利用者の方々にもその温かさが伝わり、笑顔の連鎖が生まれているのだと思います。
この施設の温かい輪が地域にも広がり、これからも多くの方に幸せを届け続ける場であり続けることを願っています。